十川眼科大町院
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学校健診で視力低下を指摘されたら?|近視だけではない受診の大切な理由を眼科専門医が解説

2026.06.07コラム

「学校健診で視力低下を指摘された」
「視力がB判定、C判定やD判定だったけど大丈夫?」
「眼鏡が必要なのでしょうか?」

学校健診で視力低下を指摘されると、多くの保護者の方が心配になります。
実際には近視が原因であることが多いのですが、なかには強い遠視、乱視、そして弱視が隠れていることもあります。

この記事では、
・学校健診で視力低下を指摘されたら受診した方がよい理由
・近視以外に注意したい病気
・弱視を見逃してはいけない理由
・近視とその後の経過

について、旭川市の眼科専門医が解説します。


監修:十川眼科大町院 院長 中林征吾(日本眼科学会認定 眼科専門医、医学博士)



1. 学校健診で視力低下を指摘されたら眼科受診が必要?
2. 原因の多くは近視
3. 見逃したくない「弱視」
4. 遠視、乱視が隠れていることもある
5. 眼科ではどんな検査をする?
6. 近視は進行することがある
7. まとめ
8. 関連ページへのリンク

1. 学校健診で視力低下を指摘されたら眼科受診が必要?


学校健診は病気を診断するための検査ではなく、異常の可能性があるお子さんを見つけるためのスクリーニング検査です。
そのため、視力低下を指摘された場合には一度眼科で詳しい検査を受けることをおすすめします。

実際には問題がないこともありますが、弱視のように早期に治療が必要な状態が見つかることもあります。


2. 原因の多くは近視


学校健診で視力低下を指摘される原因として最も多いのは近視です。

近視では遠くが見えにくくなります。
黒板の文字が見えにくい、教室の後ろの席から見えづらいといった症状で気付かれることがあります。

最近ではスマートフォンタブレットや、手元で行うゲームの普及もあり、近視のお子さんは年々確実に増えています。


3. 見逃したくない「弱視」


学校健診で最も見逃したくないものの一つが弱視です。

子どもの視力は成長とともに発達していきますが、 その時期に適切な目への刺激が入らないと見るための脳の部分の成長がうまくいかず、 目に合ったメガネなどをかけても視力が十分にでません。この状態を弱視といいます。

弱視の治療は低年齢ほど効果が期待できるため、早期発見、早期治療がとても重要です。


4. 遠視、乱視が隠れていることもある


弱視の原因として、 強い遠視、強い乱視 などがあります。

特に片方の目だけに強い遠視などがあると、片方は見えにくくても反対の目が見えているため、 本人も保護者も気付きにくいことがあります。

学校健診がきっかけで初めて発見されることも少なくありません。

片方の目だけ遠視などの度数が強くて弱視になっている状態を不同視弱視といいます。
実際の診療でも、小学校高学年になって初めて不同視弱視が見つかるお子さんがおられます。

弱視治療は低年齢ほど効果が高く、小学校高学年以降では改善が難しくなることがあります。
そのため、学校健診で視力低下を指摘された場合には早めの受診が大切です。


5. 眼科ではどんな検査をする?


眼科では単純な視力検査だけではなく、屈折検査も行います。近視、遠視、乱視の度数を調べます。
また、必要に応じて眼位検査(目の位置ずれがないかどうか調べる)、調節麻痺剤を用いた屈折検査を行います。

小さなお子さんや小学生、中学生くらいまでは、ピントを合わせる筋肉に無意識に力が入ってしまい、 実際より近視が強く出たり、近視がないのに検査で近視と出たりすることがあります。

そのため、必要に応じて調節のための筋肉を一時的に休ませる点眼薬(調節麻痺剤)を使用し、 本来の目の度数をより正確に調べます。
近視なのか、遠視なのか、乱視なのか、あるいは弱視の可能性があるのかを評価していきます。

まれではありますが、眼の神経の病気などが原因で視力が低下する場合もあるため、 眼底検査などを行うこともあります。


6. 近視は進行することが多い


近視は一度発症すると成長とともに進行することがほとんどです。
特に低年齢で近視を発症した場合には、将来的に強い近視になるリスクが高くなります。

また、強度近視になると将来の網膜剥離、緑内障、近視性黄斑症などの病気のリスクも高くなることが知られています。

近年では近視進行を抑える治療も行われるようになってきました。
この点については別の記事で詳しく解説します。


7. まとめ


学校健診で視力低下を指摘された場合、その原因は近視だけとは限りません。
特に弱視は早期発見が重要であり、治療の適齢期を逃さないことが大切です。

学校健診の結果を受け取ったら、そのままにせず一度眼科で詳しい検査を受けることをおすすめします。




著者情報

十川眼科大町院 院長 中林征吾

医師紹介ページ アクセス
中林 征吾
  • 日本眼科学会認定 眼科専門医、医学博士
  • 日本眼科学会、日本緑内障学会、日本眼炎症学会 所属

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