目薬がしみるのはなぜ?原因と注意点を眼科専門医が解説
2026.05.28コラム
点眼薬は、ドライアイ、結膜炎、緑内障など、さまざまな目の病気で使われています。
しかし、
「目薬をさすとしみる」
「点眼すると痛い感じがする」
「使い始めてから違和感がある」
「このまま使い続けて大丈夫?」
このようなお悩みはありませんか?
点眼薬は本来、目の治療のために使うものですが、種類や目の状態によっては、しみたり刺激感が出たりすることがあります。
この記事では、
・点眼薬がしみる原因
・ドライアイとの関係
・防腐剤の影響
・コンタクトレンズとの関係
・受診したほうがよい症状
について、眼科専門医がわかりやすく解説します。
監修:十川眼科大町院 院長 中林征吾(日本眼科学会認定 眼科専門医、医学博士)
1. なぜ点眼薬がしみるの?
2. ドライアイや角膜の傷が原因のことも
3. 防腐剤による刺激とは?
4. コンタクトレンズとの関係
5. 緑内障点眼でしみることはある?
6. 受診したほうがよい症状
7. 当院での診療について
8. まとめ
9. 関連するページへのリンク
1. なぜ点眼薬がしみるの?
点眼薬がしみる原因はひとつではありません。
代表的な原因として、
- ドライアイ
- 角膜の傷
- 防腐剤による刺激
- 点眼薬そのものの刺激
- アレルギー反応
などがあります。
軽い刺激感だけで問題ないこともありますが、強い痛みや充血を伴う場合には注意が必要です。
2. ドライアイや角膜の傷が原因のことも
ドライアイでは、目の表面を守る涙の状態が不安定になります。 涙の層が不安定で、目の表面を守るバリア機能が低下した状態なのです。 また、ドライアイが長く続くと目の表面の知覚神経が過敏な状態になり、 少しの刺激でもしみやすくなることがあります。
また、角膜に細かい傷があると点眼薬がしみやすくなります。
例えば、
- ドライアイによる傷
- 逆さまつ毛
- コンタクトレンズによる傷
- アレルギーによるこすりすぎ
などで、角膜表面が荒れていることがあります。
特に「今まで平気だった点眼が急にしみるようになった」という場合には、角膜上皮障害が隠れていることがあります。
3. 防腐剤による刺激とは?
点眼薬には、細菌汚染を防ぐために防腐剤が入っていることがあります。
その代表が「塩化ベンザルコニウム」です。
点眼薬の中で細菌が繁殖するのを抑える効果がある一方で、 長期間使用すると目の表面に刺激を与えたり、ドライアイの方では症状の悪化につながったりすることがあります。
- 緑内障点眼を長期間使っている
- 複数の点眼薬を使っている
- ドライアイがある
といった方では、刺激症状が出やすくなることがあります。
最近では、塩化ベンザルコニウムを使わない点眼も増えてきています。
一方で、ドライアイやアレルギーの点眼でも、
やや古いタイプの点眼や一部のジェネリックでは塩化ベンザルコニウムが含まれていることがあります。
また、抗生物質やステロイド点眼、緑内障点眼では、点眼薬の安全性や品質を保つために、
塩化ベンザルコニウムの防腐剤を使用していることが多くあります。
必要性と刺激症状とのバランスを考えながら使用することが大切です。
4. コンタクトレンズとの関係
コンタクトレンズを装用したまま点眼をすると、薬剤や防腐剤がレンズへ吸着して、刺激症状の原因になることがあります。
ソフトコンタクトレンズでは、防腐剤がレンズに残りやすいため注意が必要です。 とくに塩化ベンザルコニウムの防腐剤はレンズの変形、混濁を起こすことがあります。
一方で、ハードコンタクトレンズは水分をほぼ吸着しないため、 ソフトコンタクトレンズほど防腐剤の影響は受けにくいとされています。 ただ、点眼薬によってはハードコンタクトレンズを外して使用したほうがよい場合もあります。
5. 緑内障点眼でしみることはある?
緑内障点眼では、しみる・充血する・まぶたが荒れる・乾燥感が出るなどの副作用がみられることがあります。
特に長期間使用するため、防腐剤による目の表面への負担が問題になることがあります。
ただし、自己判断で点眼を中止すると、緑内障が進行してしまう可能性があります。
気になる症状がある場合には、まず眼科へ相談することが大切です。
6. 受診したほうがよい症状
点眼薬がしみる原因は、点眼薬そのものではなく、もともとの目の状態が関係していることも少なくありません。
次のような場合には、早めの眼科受診をおすすめします。
- 強い痛みがある
- 急にしみるようになった
- 充血が強い
- 目やにが増えた
- 見えにくさがある
- 点眼後に強いかゆみが出る
点眼薬が合っていない場合や、角膜障害・アレルギー反応などが起きている可能性があります。
7. 当院での診療について
当院では、ドライアイ・アレルギー・緑内障など、点眼治療が必要なさまざまな疾患に対応しています。
「点眼がしみる」「続けられない」といった症状についても、原因を確認したうえで、必要に応じて点眼変更や治療調整を行っています。
8. まとめ
点眼薬がしみる原因には、ドライアイ・角膜障害・防腐剤・コンタクトレンズなど、さまざまな要因があります。
軽い刺激だけのこともありますが、強い痛みや急な症状変化がある場合には注意が必要です。
点眼が合わないと感じる場合には、自己判断で中止せずに眼科へご相談ください。
9. 関連するページへのリンク
- コラム:「点眼薬(目薬)の正しい使い方|1滴でよい理由や点眼間隔など)」
- 診療案内:「緑内障にお悩みの方へ(症状・治療方法・費用を詳しく)」
- 診療案内:「ドライアイにお悩みの方へ(症状・治療方法などを詳しく)」
- コラム「目のかゆみにお悩みの方へ|花粉症・アレルギー性結膜炎を解説」

