旭川市で目の中の病気(網膜、硝子体など)の病気でお悩みの方へ|眼科専門医が解説
旭川市で目の中の病気(網膜、硝子体など)の病気でお悩みの方へ。症状や治療方法について眼科専門医が説明いたします。
監修:十川眼科大町院 院長 中林征吾(日本眼科学会認定 眼科専門医、医学博士)
網膜・硝子体の病気は、飛蚊症・ゆがみ・急な視力低下などで気づかれることが多い疾患群です。
1. 視界にゴミが見える(飛蚊症)、光が見える(光視症)
2. 視野の一部が欠ける
3. 中心がゆがんで見える、小さく見える、中心だけぼやける
4. 視界全体が赤く見える、急にかすんで見えなくなった
1. 視界にゴミが見える(飛蚊症)、光が見える(光視症)
- ● 後部硝子体剥離(こうぶしょうしたいはくり):目の中には、硝子体(しょうしたい)というゼリーのようなものが満たされています。加齢の変化で硝子体は水っぽくなり、もともとくっついていた網膜(もうまく)という神経からとれてきます。これを後部硝子体剥離と呼び、加齢に伴う正常な現象ではあります。
後部硝子体剥離が起こると、ゴミのようなものが飛んで見えたり糸状のもの、細胞のような、アメーバのようなものが浮いて見え、目を動かすとそれもついてきます。白い壁や青空を背景にすると目立って見えます。これらのものが見える現象を飛蚊症(ひぶんしょう)といいます。
目を動かした際に硝子体が網膜を引っ張ると、視野の端に光が走って見えます。これを光視症(こうししょう)と呼びます。飛蚊症も光視症も時間経過とともに少なくなってきたり薄くなってきたりすることが多いです。
飛蚊症は後部硝子体剥離だけではなく、下記に出てくるような網膜裂孔、裂孔原性網膜剥離、硝子体出血などでも起こることがあるため、飛蚊症が増えた場合は早めに眼科受診をおすすめいたします。 - ● 網膜裂孔(もうまくれっこう):上述の後部硝子体剥離が起きたときに、網膜という神経に裂け目ができてしまうことがあります。これを網膜裂孔と呼びます。網膜の裂け目から色素細胞が舞うために飛蚊症の症状も出ますし、放置すると網膜剥離という重症で緊急性の高い病気に進行することがあります。網膜に対するレーザー治療によって、網膜剥離に進行する確率を下げることができます。
2. 視野の一部が欠ける
- ● 緑内障(りょくないしょう):目の奥の内側にある神経がダメージを受けてしまい、視野が欠けてくる病気が緑内障です。 一般的には年月をかけてゆっくりと進行することが多いですが、目の圧力(眼圧)がとても高い場合では短時間で一気に進行することもあります。
緑内障については別のページで詳しく解説しています。こちらのページをご覧ください。 - ● 裂孔原性網膜剥離(れっこうげんせいもうまくはくり):網膜裂孔という神経の裂け目が原因で網膜が剥がれてしまう病気です。症状としては視野の端からぼやけてきて、徐々に中央にせまってきます。緊急性の高い病気で、早期に手術が必要になります。手術で網膜剥離が治っても、一度剥がれた部分の網膜の機能は落ちてしまうこともあります。当院では網膜剥離の手術は行っていないため、主に十川眼科(旭川市緑が丘)へ連絡して早期に手術を行います。
- ● 網膜動脈閉塞症(もうまくどうみゃくへいそくしょう):目の奥にある動脈が詰まることで網膜への血流が途絶え、突然の視力低下を引き起こす病気です。詰まる動脈の場所によって、片目の視野の一部が欠けたりする場合もあれば、急にほとんど見えなくなる場合もあります。 早期であれば治療の可能性がありますが、多くの場合は視力回復が難しいこともあります。原因としては動脈硬化や、心臓や首の血管に血栓ができて目の血管に飛んできた可能性などもあり、原因となる心臓や血管の病気の精査が極めて重要です。
- ● 網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう):網膜の視細胞が徐々に障害され、視野が狭くなったり見えにくくなる進行性の病気です。初期では暗いところで見えにくかったりします。進行すると視野がせまくなり、視力が低下することもあります。基本的には両眼性でゆっくりと進行することが多いです。血縁のつながった家族に同じ病気の方がいることもあります。 残念ながら、現在の医学では進行を完全に止める治療は確立していません。進行の程度に応じて生活支援や視覚補助具(まぶしさを軽減するための遮光眼鏡など)の使用などを行います。病気そのものを治すことが難しい場合でも、「見るための工夫」をすることで生活の質を保つことができます。
3. 中心がゆがんで見える、小さく見える、中心だけぼやける
- ● 網膜前膜、黄斑前膜(もうまくぜんまく、おうはんぜんまく):後部硝子体剥離が起きたときに網膜に残った細胞、網膜裂孔からの色素細胞、目の炎症時の炎症細胞などが原因となります。網膜上の細胞が増殖したりして膜を形成します。症状としては物が歪んで見える、大きさが変わって見える、視力が下がるなどがあります。 治療は手術がありますが、当院では行っていないため、主に十川眼科(旭川市緑が丘)を受診していただき手術を行います。
- ● 加齢黄斑変性症(かれいおうはんへんせいしょう):目の中心を見る部分の神経に異常な血管(新生血管)がでてきて出血やむくみなどを起こすことで、物がゆがんで見えたり、中心が見えにくくなる病気です。放置すると中心が見えない、読書などが困難になるなどの見えにくさが固定してしまいますが、早期の注射の治療を行うことで視力を守れる可能性もあります。直線が曲がって見える、文字がゆがんで読みにくいなどの症状に気づいた場合は早期の受診をおすすめいたします。
- ● 糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう):糖尿病によって目の奥の血管が障害され、視力低下を引き起こす病気です。初期には自覚症状がほとんどないまま進行するのが特徴です。放置するとかすんで見える、視力低下、赤や黒の影が見える(硝子体出血)などが出ます。症状が出たときにはかなり進行した状態です。 治療としては血糖コントロールが最重要ですが、眼科治療としては進行を防ぐためのレーザー治療、新生血管を抑えるための注射の治療などを行います。 最重症の症例では手術治療がありますが当院では行っていないため、主に十川眼科(旭川市緑が丘)を受診していただき手術を行います。
- ● 網膜静脈閉塞症(もうまくじょうみゃくへいそくしょう):目の奥の血管(静脈)が詰まることで、出血やむくみが起こり、急に見えにくくなる病気です。 症状としては急な片目の視力低下、かすんで見える、視野の一部が見えにくいなどがあります。高血圧や動脈硬化などの病気と関連があると言われます。一部の血管が詰まる網膜静脈分枝閉塞症(もうまくじょうみゃくぶんしへいそくしょう)と、目の中心の静脈が詰まる網膜中心静脈閉塞症(もうまくちゅうしんじょうみゃくへいそくしょう)の2つがあります。 放置すると見えにくさが固定してしまいますが、早期の注射の治療を行うことで視力を守れる可能性もあります。合併症をふせぐ目的でレーザー治療を行うこともあります。急な片眼の視力低下、見えにくさの症状に気づいた場合は早期の受診をおすすめいたします。
- ● 中心性漿液性網脈絡膜症(ちゅうしんせいしょうえきせいもうみゃくらくまくしょう):網膜の下に液体がたまることで、物がゆがんで見えたり、小さく見えたり、中心がぼやけたり色が薄く見えたりする病気です。通常は片目だけで、若年~中年世代の方に多いです。 はっきりとした原因は不明ですが、ストレスとの関連、睡眠不足、ステロイド薬の副作用で起こることもあります。3か月以内に自然に改善することも多いです。
- ● 黄斑円孔(おうはんえんこう):網膜の中心に小さな穴があくことで、中心が見えにくくなったり物がゆがんで見える病気です。原因としては加齢変化、つまり後部硝子体剥離のときに中心の網膜に穴が開いてしまうことがほとんどです。 手術により改善が期待できます。放置してしまうと手術をしても回復が限定的になってしまうため、早期の診断と治療が重要です。 この病気の手術治療は当院では行っていないため、主に十川眼科(旭川市緑が丘)を受診していただき手術を行います。
4. 視界全体が赤く見える、急にかすんで見えなくなった
硝子体という目の中のゼリーのようなものの中に出血した可能性が高いです(硝子体出血という状態)。 原因として、上述した糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症があります。 出血が1か月~数ヶ月程度で自然吸収されることもありますが、場合によっては手術で出血を除去することもあります。

