飛蚊症は放置して大丈夫?|黒い点が見える症状を眼科専門医が解説
2026.05.22コラム
「黒い点が見える」
「糸くずのようなものが浮いて見える」
「視線を動かすと、何かがついてくる」
このような症状は「飛蚊症(ひぶんしょう)」かもしれません。
飛蚊症そのものは加齢に伴う生理的な変化であることも多いですが、
中には網膜裂孔や網膜剥離など、早めの治療が必要な病気が隠れていることもあります。
この記事では、
・飛蚊症とは何か
・危険な飛蚊症の特徴
・眼科を早めに受診したほうがよい症状
について、眼科専門医がわかりやすく解説します。
監修:十川眼科大町院 院長 中林征吾(日本眼科学会認定 眼科専門医、医学博士)
1. 飛蚊症とは?
2. 飛蚊症の原因
3. 危険な飛蚊症とは?
4. 飛蚊症ではどんな検査をする?
5. 飛蚊症の治療は?
6. まとめ
7. 関連ページへのリンク
1. 飛蚊症とは?
飛蚊症とは、「黒い点」「糸くず」「虫のようなもの」が視界に浮いて見える症状です。
視線を動かすと一緒についてきて、明るい場所や白い壁、青空などで気づきやすくなります。
多くの場合は、加齢によって目の中の「硝子体(しょうしたい)」が変化することで起こります。

2. 飛蚊症の原因
飛蚊症の原因には、生理的なものから病気によるものまで様々あります。
加齢による飛蚊症(生理的飛蚊症)
年齢とともに硝子体が変化し、にごりができることで飛蚊症を自覚します。
40代以降で増えることが多く、ほとんどの場合で大きな問題になりません。
網膜裂孔・網膜剥離
硝子体が網膜を引っ張ることで、網膜に裂け目(網膜裂孔)ができることがあります。
さらに進行すると網膜剥離となり、視野障害や視力低下を起こすことがあります。
網膜剥離は視力にかかわる緊急性のある病気です。
硝子体出血
糖尿病網膜症などによって出血すると、急に大量の黒い点や、赤いもやーっとしたものが見えることがあります。
3. 危険な飛蚊症とは?
次のような飛蚊症は、網膜裂孔や網膜剥離などが隠れている場合があります。
- 急に飛蚊症が増えた
- 光がピカッと見える(光視症)
- 視界の一部が欠ける
- カーテンがかかったように見える
- 片目だけ急に見えにくくなった
特に「急に増えた飛蚊症」は、早めの眼科受診が重要です。 網膜剥離は放置すると視力低下につながり、手術をしても視力が回復しないこともあるため、早期発見・早期治療が大切です。
4. 飛蚊症ではどんな検査をする?
飛蚊症の原因を調べるために、散瞳剤(瞳を広げる目薬)をつけて、眼底を詳しく確認します。
網膜裂孔や網膜剥離がないかを確認することが重要です。
散瞳剤を使うと数時間見えにくくなります。車を運転してお一人で来院されないのが望ましいです。
5. 飛蚊症の治療は?
加齢による生理的飛蚊症では経過観察になることが多いです。
生理的飛蚊症は完全には消えないことも多いですが、時間とともに気にならなくなることも多いです。
一方で、網膜裂孔が見つかった場合にはレーザー治療、網膜剥離では手術が必要になることがあります。
6. まとめ
飛蚊症は加齢による変化であることも多い一方で、網膜裂孔や網膜剥離など重要な病気が隠れていることもあります。
特に、
「急に増えた」
「光が見える」
「視野が欠ける」
といった症状がある場合は早めに眼科を受診しましょう。

