十川眼科大町院
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白内障手術後、下や外側のほうに何か見える?|旭川市の眼科専門医が解説

2026.09.03コラム

「白内障手術をして見えるようになったけれど、下のほうに何か見えます。」
「視界の端に黒い影のようなものがあります。」
「白内障手術後から、視野の一部に違和感があります。」

白内障手術後に、このような「何かが見える」というご相談を受けることがあります。

白内障手術後には、光の見え方が変化することで、これまで気にならなかった視野の違和感を自覚することがあります。

この記事では、
・白内障手術後に「何か見える」ことがある理由
・ハローやグレアとはどのような見え方なのか
・ネガティブ・ディスフォトプシアとは何か
・飛蚊症との違い
・白内障手術後に注意したい症状

について、旭川市の眼科専門医が解説します。


監修:十川眼科大町院 院長 中林征吾(日本眼科学会認定 眼科専門医、医学博士)



1. 白内障手術後に「何か見える」ことがあります
2. ハローやグレアとは?
3. 陰性異常光視症とは?
4. 気にならなくなることも多い
4. 飛蚊症の可能性もあります
5. まとめ
7. 関連ページへのリンク

1. 白内障手術後に「何か見える」ことがあります


白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、眼内レンズを目の中に入れます。
白内障による濁りがなくなることで、手術後は以前よりも明るく、はっきりと見えるようになります。

一方で、手術前には白内障によるかすみなどで気づきにくかった、光の見え方や視野の違和感を自覚することがあります。

その中には、眼内レンズを入れたことによって生じる「異常光視症(ディスフォトプシア)」と呼ばれる現象があります。
異常光視症には、光がまぶしく感じたり、光の周りに輪が見えたりする「陽性異常光視症(ポジティブ・ディスフォトプシア)」と、視野の端に暗い影が見える「陰性異常光視症(ネガティブ・ディスフォトプシア)」があります。


2. ハローやグレアとは?


白内障手術後の見え方で、「光の周りに輪が見える」「夜に光がにじんで見える」と訴える方がいます。
このような症状は、ハローやグレアと呼ばれることがあります。

ハローは、光源の周りに輪のような光が見える現象です。
グレアは、光がまぶしく感じたり、光がにじんで見えたりする症状です。


特に夜間の車のヘッドライトや街灯など、明るい光源を見たときに気になることがあります。
これらは「陽性異常光視症」に分類される見え方の一つです。


3. 陰性異常光視症とは?


一方で、光の輪ではなく、視野の端に暗い影や三日月のような影が見えるという症状があります。

このような現象を「陰性異常光視症」と呼びます。
陰性異常光視症は白内障手術で眼内レンズを挿入した後にみられることがあり、典型的には視野の耳側(外側)に弧を描くような暗い影として自覚されます。

原因については完全には解明されていませんが、 眼内レンズを通って入る光と、眼内レンズの周囲を通って入る光との間に「光のすき間」が生じることなど、 複数の要因が関係すると考えられています。


4. 気にならなくなることも多い


脳には「見えている影を補正する機能(神経順応)」があるため、 数ヶ月〜半年ほど経過すると、影自体は存在していても脳が無視するようになり、 自然と気にならなくなっていくケースが大多数です。

また、手術直後は水晶体の袋とレンズの間にわずかな隙間がありますが、 時間が経つにつれて嚢が収縮しレンズと密着するため、影が薄くなることがあります。

白内障手術後にレンズの特性上よく起こる一時的な生理現象のようなものでもあり、 脳が慣れることで解消していくことも多いため、通常は様子を見るだけでよいです。


4. 飛蚊症の可能性もあります


白内障手術後に「黒いものが見える」「小さな点や糸のようなものが見える」という場合には、飛蚊症の可能性もあります。

飛蚊症は、目の中にある硝子体の濁りなどが影となって見える症状です。
白内障手術によって目の中に入る光が増えることで、手術前には気づかなかった飛蚊症が、かえってはっきり見えるようになることがあります。

多くの場合は大きな問題ではありませんが、飛蚊症が急に増えた場合には注意が必要です。

飛蚊症は、網膜裂孔や網膜剥離などの病気に伴って生じることもあります。そのため、急に黒いものが増えた場合などは、眼底検査を受けることが大切です。


5. まとめ


白内障手術後に「下のほうに何か見える」「視野の端に何かある」と感じることがあります。
光の周りに輪が見える場合はハロー、光がにじんで見えるなどの陽性異常光視症、 視野の端に暗い影が見える場合は陰性異常光視症が考えられます。

異常光視症は手術して数ヶ月程度たつと、あまり気にならなくなることも多いです。

また、黒い点や糸のようなものが見える場合には、飛蚊症の可能性もあります。
「何か見える」という症状だけでは原因を判断できないため、 見えている場所や形、症状が出た時期などを確認することが重要です。

特に、急に黒いものが増えた、光が見える、視野が欠けるなどの症状がある場合には、早めに眼科を受診してください。




著者情報

十川眼科大町院 院長 中林征吾

医師紹介ページ アクセス
中林 征吾
  • 日本眼科学会認定 眼科専門医、医学博士
  • 日本眼科学会、日本緑内障学会、日本眼炎症学会 所属

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