2023年10月2日に十川眼科大町院が開院いたしました。 地域の皆様に支えられ、今月で無事1年を迎えることができました。 この1年間で2,000人を超える新規の患者様にご来院いただき、手術室で行う外科的な手術も300件を超えました。 手術の96%は白内障の手術です。緑内障手術は13%ほどでした（白内障手術と緑内障手術の同時手術を含む）。

すべての手術において感染症や駆逐性出血（目の奥のほうでの出血）の合併症がなく、白内障手術においては後嚢破損（水晶体の外側の袋が破けてしまうこと）という術中合併症の発生もゼロでした。

大学病院に勤めていた頃に頻繁に行っていた緑内障手術の一つ、ろ過手術（線維柱帯切除術、トラベクレクトミーとも呼ばれます）というものがあります。 急激な高眼圧に対しても眼圧を下げることができる手術ですが、数％で感染症の危険性もある手術です。

急激な高眼圧の方に、この1年間に6人の患者様へほぼ緊急手術でろ過手術を行いました。6人の患者様の手術前の平均眼圧は 35.3 mmHg, 手術前は眼圧を下げる点眼薬を3本近く使用し、さらに眼圧を下げる内服薬をほぼ全例で処方されていました。
手術後は平均で6ヶ月ほどの経過観察の期間ではありますが、手術後の平均眼圧は 8.3 mmHg（一番眼圧が高い患者様で 11 mmHg）, 術後はどなたも眼圧を下げる点眼薬など使用している患者様はおりません。

感染症や視力低下なども起こっておらず、幸いなことに術後経過は皆様ともよいです。

今後も皆様の目の健康をしっかりとまもるべく努力してまいります。 また、眼科受診を通して皆様が少しでも笑顔で前向きな気持ちになれるようにつとめます。 今後ともよろしくお願いいたします。